皆さんこんにちは。
甘霧庵でございます。
さて、大祭司カヤパの審問を受けているイエス・キリスト様。
何とか不利な証言を引き出そうとしますが、証言は一致しません。
大祭司カヤパも周りの取り巻きもはイライラを募らせます。
そしてイエス・キリスト様が「あなたの言うとおりである。
しかし、わたしは言っておく。
あなたがたは、間もなく、
人の子が力ある者の右に座し、
天の雲に乗って来るのを見るであろう」。
と発言されます。
これが渡りに船です。
当時のユダヤ教で一番守らなければならない教えがモーセの十戒です。
その3番目の教えが「神の名をみだりに唱えてはならないこと」です。
この教えの趣旨は信じている神様を馬鹿にしてはいけませんよ。
って感じです。
しかし、それを曲解して神様の名前自体を言ってはいけない。
自分と神様とを同じになってはいけない。
比べてもダメ。
しかもモーセの十戒を全員守ることができれば救い主があらわれ、
今の苦しみから解放してくれると信じておりました。
この発言は当時のユダヤでは死刑にすることもできます。
そして、大祭司カヤパは大絶叫します。
「彼は神を汚した。どうしてこれ以上、証人の必要があろう。あなたがたは今このけがし言を聞いた。
あなたがたの意見はどうか」。
続く。
画像
ホセ・デ・リベーラ作『モーセ』(1638年):十戒が書かれた石板を持つモーセが描かれている。
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