皆さんこんにちは。
甘霧庵でございます。
さて、今回は「坪内逍遥旧居跡・常盤会」をご紹介いたします。
坪内先生といえば私も大好きなシェークスピアの研究家として有名です。
これは東大在学中に西洋文学を読みまくったからと言われております。
そのせいかどうかは分かりませんが、
江戸時代に流行っていた水戸黄門のような勧善懲悪的な事実を捻じ曲げてしまう文学を否定しました。
もう一つ否定したのが、
敗北者の美学です。
例えば、「源義経」とか「赤穂浪士」とかです。
このように史実や事実とは異なった文学を否定しました。
で、負けは負け。
弱いは弱い。
史実、事実を正確に表現する文学を目指しました。
これを写実主義というそうです。
つまり、
内容が勧善懲悪でなければ民衆にはウケませんし、
源義経が悲劇のヒーローで源頼朝が諸悪の根源でなければ民衆にはウケません。
しかも、その諸悪の根源が悲惨な死に方をしなければならないですね。
しかし、坪内先生はそれを否定して文学は芸術である。
民衆に受けるかどうかは二の次であると主張したわけです。
ま、なかなか民衆にはウケなかったでしょうね。
それでも、坪内先生は西洋文学特にシェークスピアの翻訳にはげみ、
西洋文学をどんどん日本に紹介していきました。
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