甘霧庵

ハインリヒ・シュッツ その34 「マタイ受難曲」7曲目「大祭司とピラトの審問」その1

皆さんこんにちは。

甘霧庵でございます。

さて、イエス・キリスト様の裁判は大祭司の尋問が終わりユダヤの法廷で死刑が確定しました。

しかし、当時のユダヤはローマ帝国に属しておりました。

ですから、死刑の判決を出すことはできても、

執行する事はできません。

執行するにはローマ帝国から派遣されている総督の許可が必要です。

ユダヤの大祭司以下ユダヤ人たちは日の出と共に総督のところへ訴え出ます。

この時の総督は5代目で、ポンテオ・ピラトとおっしゃる方でした。

おそらくユダヤの総督の中で群を抜いて有名な方でしょう。

しかし、総督とは所詮役人です。

もう少し良く言いましょう。

高級官僚です。

ユダヤはローマ帝国の中でも治めるのが難しい地域でした。

普段はおとなしいのですが、

神様のことになると命を投げ打ってでも反抗することがあったのです。

しかし、この地をうまく収めると出世街道まっしぐらです。

所詮は一官僚ですから出生の事は詳しくわかっておりません。

ユダヤの総督としての期間が紀元26年〜36年でしたから

就任したのが40歳とすると紀元前14年くらいでしょう。

妻帯者でした。

おそらく子供もいたでしょう。

単身赴任ではありません。

家族ごとユダヤに引っ越してきました。

後の詳しいことは追々。

続く。

画像

ピラトの質問(1890年ロシア、ニコライ・ゲー)

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:What-is-truth02.jpg#/media/ファイル:What-is-truth02.jpg


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