甘霧庵

ハインリヒ・シュッツ その36 「マタイ受難曲」7曲目「大祭司とピラトの審問」その3

皆さんこんにちは。

甘霧庵でございます。

さて、イエス・キリスト様のユダヤの裁判では「神の冒涜罪」で死刑判決が出されました。

しかし、ユダヤは死刑を執行することはできません。

そこで、ローマから出向しているポンテオ・ピラト総督に判決を託すことになりました。

そこで、ポンテオ・ピラトがイエス・キリスト様を改めて尋問しました。

その尋問でポンテオ・ピラトは何の罪も見出されませんでした。

ここで、不思議な人物が登場します。

ポンテオ・ピラトの奥さんです。

基本的に何の力も権力もない方ですが、

洋の東西、今昔に関わらず、

奥さんの意見が旦那の判断に影響を与えることがあります。

この奥さんが言うには「夢であの方と関わるな」と言われたらしいです。

当然、ピラト総督はばかばかしいと歯牙にも掛けません。

ここで、場面を確認しますと。

ピラト総督が尋問しているところは2階です。

そして、バルコニーがあってその下には庭があります。

その庭にはイエス・キリスト様を死刑にしたいユダヤ人の群衆が、

と言っても、

ほとんどがお金で雇われたサクラです。

そのサクラが庭でワーワー叫んでいます。

つまり、静かな雰囲気で厳かに尋問していた訳では無いのです。

おそらく、ピラト総督自体もイライラしながら尋問をしていたのでしょう。

画像

「この人を見よ (Ecce Homo) 」エルサレムの人々にイエスを示すピラト(アントニオ・チゼリ画)

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Eccehomo1.jpg#/media/ファイル:Eccehomo1.jpg

 


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