皆さんこんにちは。
甘霧庵でございます。
さて、彼女が受験を受けているとき、
私は半年ぶりの穏やかな時間を過ごしておりました。
もちろん、まんじりともせずにです。
その日は、午前授業で帰宅しましたが、
その帰り道に図書館に寄りコナンドイル先生のシャーロック・ホームズシリーズを3冊ほど借りて帰宅しました。
そして、大好きな甘いコーヒーをいれ第1巻から読み始めました。
なんとも穏やかで、静かな時間です。
忘れかけていた時間です。
それをあのマシンガントークによって、
ずっと乱されてきました。
もちろん、私にとって彼女はかけがえのない存在でした。
しかし、この穏やかで静かな時間は何物にもかえがたいものであると気付きました。
もうこれで終わりにしよう。
そう決めた瞬間でした。
私には負いきれない。
私は未熟すぎる。
私にはまだこの時間が必要だ。
彼女は春には高校生。
私は春から中学3年生。
つまり、受験生。
こんなことに惑わされているわけにはいきません。
いい機会です。
傷が深くならないうちに決着をつけておきましょう。
その時は、
本当にそう思いました。
しかし、思惑とはうまくいかないものです。
日曜日の午後はあっという間に過ぎていき、
そして、夜が来て、
朝が来ました。
続く。