甘霧庵

ヴュルツブルク司教館、その庭園群と広場 その15 前座は重要です。前座が大物だと本命に箔がつきます。

皆さんこんにちは。

甘霧庵でございます。

さて、ヴュルツブルク司教館の階段室の天井画を紹介してきました。

いかがでしたでしょうか。

この天井画は周りが世界を表し、

中央が空を表しております。

と言いますか、

天を表しております。

で、改めてこの天井画はどこに描かれていたでしょうか。

階段室です。

つまり、この天井画を見ながら階段を登ると天に登っている感じになる訳です。

このヴュルツブルク司教館は迎賓館として使われていたみたいで、

そこに招かれたお客さんは1歩1歩天に向かって歩いている感じになる演出になります。

にくいですね。

しかも、下の画像をご覧ください。

招かれたお客さんは、ヨーロッパの部分を背中に歩きます。

つまり、アメリカ側を見ながら階段を登ります。

ではアメリカ側の天井は、

まずは、太陽の象徴アポロンを見ながら階段を登ります。

そして、踊り場で振り返ると

こうです。

たくさんの天使に囲まれた中央にどなたかの肖像画があります。

この方こそこの屋敷の家主カール フィリップ フォン グライフェンクラウさんです。

そして、この天井画のタイトルが「四大陸による、家主である司教王子の栄光。」となる訳です。

よくできております。

つまり、栄光的にはあのアポロンを前座にして登場する訳です。

これで、なぜ司教館にアポロンが描かれているのか分かりました。

アポロンは前座です。

画像

Von Giovanni Battista Tiepolo (1696-1770) – Deutsche Fotothek, Gemeinfrei, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=2952646

Von Oktobersonne – Eigenes Werk, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=50065324

Von Myriam Thyes – Eigenes Werk, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=51452371

 

 


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