甘霧庵

東京探訪 旧〇〇シリーズ 第36弾  番外編 知里 幸恵さん特集です。その15

皆さんこんにちは。

甘霧庵でございます。

さて、金田一京助先生の奥さんの姉上様のお嬢さん「みいちゃん」が自殺してしまいました。

朝の4時に第一報が金田一先生宅に知らされました。

その時、応対に出たのがこの記事でずっと紹介しております知里幸恵さんです。

彼女はこの時19歳です。

そして、この衝撃的な事件を登別にお住まいのご両親宛の手紙に書いております。

そして、みいちゃんの自殺の原因も書かれておりました。

原文です。

「みいちゃんは日頃、

神経衰弱にかゝってゐられたのださうです。

お父様がいらした時分は大そう楽に暮してゐたのですが、

なくなられてからお母様とたった二人で、

お父様の残した六千円だかのお金の利子で暮してゐたのださうです。

月に二十五円ほどなのださうです。

折柄の物価騰貴の為、

随分苦労して人の仕事などしながら今日に及んだのですが、

お婿さんをとれば少し楽になるかも知れないといふのでこんどのおむこさんが来たのですって。

そのお婿さんはまた非常にいゝ人で、

みいちゃんとは大変仲がよかったんですが、

非常な交際家でお客が沢山来るので、

お金が費って/\お母様はいそがしくて/\目がまはりさうなんださうです。」

なんか、可哀想になりますね。

お金がないのに旦那は友達にいい格好したくて、

奢り続けてしまったわけです。

続く。


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