皆さんこんにちは。
甘霧庵でございます。
さて、いよいよ緊張の瞬間がやってまいりました。
私の受験ではありませんが、
この半年、共に戦ってきた戦友の人生がかかっております。
ま、滑り止めの高校ですので、
そこまで人生がかかっているわけでもないのですが。
私はそこまで緊張していませんので、
どんどん合格発表の掲示板に進みますが、
当の本人は緊張でうまく歩けない感じ、
あれだけ運動神経が良くて陽キャな彼女であっても
極度の緊張の状態では歩くのもおかしくなるのですね。
ちょっと進み過ぎた私を彼女は弱々しい声で呼び止め
とんでもないことを言ってきました。
「受験票貸すから、結果見てきて。」
なんてことを言いやがったのでしょう。
しかし、彼女の悲壮感漂う顔を見ると
なんでもしてあげたくなるもんです。
私は快くは承諾しませんでしたが、
緊張で震える彼女の手から受験票を受け取り
受験番号を確認して
いざ、掲示板に向かいます。
ところが、向かおうをしたところ
彼女が私の腕をグッと掴み、
さらに悲壮感を漂わせた顔をこちらに向けて、
「ダメでも、正直に言って。」
当たり前じゃん。と思いながら、
進もうとしたら
また腕を掴まれます。
もう、泣きそうな顔をしていました。
では、行ってきます。
続く。