皆さんこんにちは。
甘霧庵でございます。
さて、30人ほどに乗客と30人分とは思えないほどの荷物は、
当時のボリビアとしては珍しく20分遅れでラパスを出発しました。
乗客は大人しく決められた座席についてただひたすら前だけを向いて乗っていました。
旅行気分を醸し出しているのは私と待合室で出会ったサイモンだけです。
バスは全席指定席で、
私は前から3列目の進行方向左側、
サイモンは後方の進行方向右側に座りました。
時間になり運ちゃんが運ちゃんようのドアから飛び乗り、
一気にエンジンをかけます。
その時、
およそバスのエンジンがかかったとは思えない良いうな乾いた爆発音が、
それと同時にバス全体が50cmほどジャンプしたかのような衝撃。
それと同時にリアガラスが真っ黒になるほどの排気ガス。
そして、ミキサーにいれられたかのような上下運動が始まります。
ある程度アイドリングが住むとバスはものすごい黒煙を吹き出して、
壊れた洗濯機の脱水みたいな振動をしながら
なんとかかんとか走り始めました。
なんかギリギリの状態で走っているみたいでした。
車内はある種不思議な悲壮感が漂っておりました。
ただ、ラパスからユンガス地方コロイコに向かうだけですのに。
続く。