皆さんこんにちは。
甘霧庵でございます。
さて、芥川家ですくすく育った芥川龍之介先生は回向院にあった江東尋常小学校附属幼稚園に入園します。
芥川家から回向院は現在の国道14号線を挟んですぐ向かいです。
当時は千葉街道とも呼ばれていたみたいです。
千葉街道は東京と千葉を結ぶ重要な道路でしたが、
おそらくその当時は交通量もそんなに多くはなく
芥川家からも幼稚園は十分見えたことでしょう。
そして、翌年、江東尋常小学校に入学します。
現在の両国小学校です。
この小学校も芥川家の目と鼻の先にあります。
今回ご紹介しております芥川先生の歌碑は現在の両国小学校の敷地の外にありました。
書かれている内容は名作「杜子春」の一節で、
『お前はもう仙人になりたいといふ望も持つてゐまい。
大金持になることは、元より愛想がつきた筈だ。
ではお前はこれから後、何になつたら好いと思ふな。」
「何になつても、人間らしい、正直な暮しをするつもりです。」
杜子春の声には今までにない晴れ晴れした調子が罩つてゐました。』
改心した杜子春と鉄冠子の最後の会話の部分です。
この部分が小学校の一角にあるということもある種意味のあることだと思います。
こんな小学校に通う児童が羨ましい。