甘霧庵

我が故郷 五条市 その91 やっと家に着いても疲れは取れません。激動の1日でした。

皆さんこんにちは。

甘霧庵でございます。

さて、合格発表が終わった夕方。

私は彼女の家からトボトボ歩いておりました。

2月の夕方はすっかり暗く、時々見える家の明かりが余計に寂しく思わせました。

瑛に帰るまでの十数分、

何を考えていたのかは思い出せません。

おそらく、激動の1日を終えて脳みそがシャットダウンしたのでしょう。

合格発表と言っても、

私自身の合格発表ではありません。

言わば、他人の合格発表です。

しかし、今まで出会ったことのない人種の人たちの喜怒哀楽に付き合わされて

何も考えられなくなったのでしょう。

ともかく、無事に家にたどり着いた時は妙な安堵からか全身の力が抜けてしまいました。

居間では家族がだらしなくも何か言葉を発することなくテレビを見ており、

やはり、私の暮らしはこの静寂の中にあるのだなと妙に納得してしまいました。

私は自分の部屋で着替え、

勉強机につくと、もう何もしたくない気分で突っ伏してしまいました。

そのうち、電話が鳴り響き珍しく母親がとりました。

私の気付かぬところで、彼女の母親と私の母親は友達になり時折大声で長電話をしておりましたが、

この夜の長電話はいつにも増して長電話でした。

その大声を子守唄にいつの間にか机で寝てしまいました。

心地よくない疲労です。

 


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