皆さんこんにちは。
甘霧庵でございます。
さて、無謀にも2ランク上の公立高校を受験することになった彼女。
たった10日間の間でしたが、
まさに朝から晩まで勉強漬けの毎日を送りました。
当然、私も巻き込まれます。
当時、私は中学2年生。
授業を受けなければなりません。
彼女は罠にかかる獲物を待ち伏せするが如く、
私の授業終わりを下駄箱で待ち伏せておりました。
そして、私を拉致。
彼女の実家が経営する喫茶店で数学の勉強会が始まります。
今考えると理解できないですが、
中学2年生の私が中学3年生の彼女に数学を教えることになりました。
彼女の実家の喫茶店は16時で一旦店を閉め、
19時にスナックとして開店します。
ですから、本来は19時に終わらなければならないのですが、
そこは彼女の母親がスナックのママです。
つまり、オーナーです。
何とでもなります。
彼女の母親はスナックの一角に私達のために勉強スペースを設け、
何と夜9時まで勉強をさせました。
その間、彼女の母親は晩御飯を出してくれ、
私たちはそれを頬張りながら、
勉強をしていました。
そして、夜9時になると彼女の母親が私を自宅まで送ってくれました。
その往復の数十分間、
一体誰が店番をしていたのでしょう。