甘霧庵

古都京都の文化遺産 二条城 その15 無い袖を必死に振ってリフォームしました。よく頑張った。

皆さんこんにちは。

甘霧庵でございます。

さて、第14代徳川家茂将軍が皇族の和宮様と御成婚されたことで、

実に229年ぶりに京都にお越しになることが決まりました。

慌てたのが、二条城の管理人です。

230年に渡って主人不在であったこと、

京都で大火事や大地震が続いて起こったことなどで、

二条城は荒れに荒れておりました。

しかし、時の将軍様がおいでになるとなれば、

当然、宿泊施設は二条城になります。

しかも、この当時幕府に潤沢な予算もなく、

かといって、幕府の初期時代のように大名に命令させて修善する力もなく、

もし仮にあったとしても大名自身にも十分な予算が取れるわけでもありません。

それでも、無い袖を必死に振って完全リニューアルとまではいきませんが、

一応、形にはしました。

具体的には二の丸御殿は全面的にリフォームし、本丸には仮の御殿が建てられたそうです。

ちなみに、原則として二の丸御殿は主人の居宅としての機能かメインで、

本丸御殿は政治を行う場としての機能がメインです。

ですから、将軍家茂に快適に過ごしていただくために二の丸御殿の改修が一番に進められました。

現在でも二条城の最大の見所はこの時リフォームした二の丸御殿です。

続く。

画像

徳川茂栄 (1831-1884) – 宇治主水, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1157859による


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