甘霧庵

ジャン=バティスト・リュリ その12 国王の寵愛を受けていました。その証拠が主役です。

皆さんこんにちは。

甘霧庵でございます。

さて、時の国王ルイ14世のお抱え作曲家、演奏家そして舞踊家となったリュリは水を得た魚のように活躍していきます。

その時、リュリは国王御用達の楽団「フランス王の24のヴィオロン」 (Les Vingt-quatre Violons du Roi、「大楽団」 Grande Bande とも呼ばれる)に参加しておりました。

しかし、大きな組織というものは古今東西窮屈なもので、

リュリのやりたいようにはやれませんでした。

そこで、リュリは国王の許しを得て新しい楽団を組織します。

それがプティ・ヴィオロン」 (Petits Violons) を結成します。

グラン(大きい)に対してプティ(小さい)とは考えたものです。

そして、彼はついに1656年仮面舞踏会 “la galanterie du temps” で、全ての楽曲を彼が作曲しました。

この曲はマザラン枢機卿の委嘱により、

1656年2月19日と3月27日にルーヴル美術館のグランド・サロンで国王によって踊られました。

残念ながら、楽譜は失われており現在では演奏されることは少なくなっております。

注目すべきは国王自身が主演として踊ったところにあります。

愛されておりました。

続く。

 


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