甘霧庵

古都京都の文化遺産 二条城 その27 怖いものに周囲を囲まれたら縮み上がってしまいます。

皆さんこんにちは。

甘霧庵でございます。

さて、二条城の玄関から中に入りますと「遠侍」と言われる部屋に入ることになります。

この部屋はいわゆる控え室で、

二条城を訪れた方々はここでしばらく待たされます。

そして、例に漏れずこの部屋も素晴らしい襖絵を拝見することができます。

特に一の間、二の間、三の間の障壁画の画題はいずれも竹虎図で、

これらの室には虎の間の別称があります。

玄関に近い部屋に虎の絵を描く訳としては

第1に魔除けの意味があります。

当時の日本において虎は何よりも強い動物と信じられておりました

おそらく室町後期から江戸初期において虎は日本にはいなかったと思われますが、

中国や韓国からの言い伝えで虎が最も恐ろしく強い動物と信じられていたと思われます。

そして、第2には、

なんと言っても当時の徳川家の権威を誇りたかったからです。

先ほどもカイト通り、

虎は当時最強の動物で力と権力の象徴です。

遠侍にとおされた方々だ四方を虎に睨まれながら呼ばれるのを待ちます。

私のような小心者でしたらとてもじゃないけど平常心ではいられません。

もう、縮んじゃって、ビビっちゃって。

そうなると交渉ごとは私の完全敗北です。

徳川家も考えたものです。

続く

画像

Zairon – 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=78292358による

 

 


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