甘霧庵

古都京都の文化遺産 二条城 その28 ただ取次だけの部屋があります。めんどくさ。

皆さんこんにちは。

甘霧庵でございます。

さて、遠侍に続くところが「式台」と言われているところです。

この場所は今となっては考えられないくらいめんどくさいしきたりに所以します。

江戸時代は大大名であっても直接将軍様にお話しすることは許されません。

将軍様に直接お話をするにはそれ相応の許可が必要になります。

その許可をいただく場所です。

もう少し具体的に

二条城に大名一行が到着しますと「遠侍」でしばらく待たされます。

その間に大名の使者が式台に向かいます。

式台は老中の間と隣り合わせになっており

この老中の間に将軍様の側近がいらっしゃいます。

そして大名の使者と将軍様の側近がここでお会いして次のような会話をするわけです。

側近「この度は遠路はるばるようこそお越しくださいました。」

使者「ねぎらいの言葉ありがとうございます。」

側近「この度はどのようなご用件でしょうか。」

使者「お城の老朽化が激しく改築をしたくご許可をいただきに参りました。」

側近「委細承知いたしました。ただいま将軍にお取次をいたしますので今しばらくお待ちください。」

使者「何卒、よろしくお願いいたします。」

なんてな感じでしょう。

そしてこの間には永遠に続く繁栄を表すおめでたい植物として松が描かれています。

画像

Zairon – 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=78292362による

 


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