皆さんこんにちは。
甘霧庵でございます。
さて、モリエールとリュリのコンビで作った最高傑作「町人貴族」の聴きどころは何と言っても最後の大団円です。
この大団円は「諸国民のバレ」とも言われており、
成金親父がその娘と一般人の男性と結婚を認めた後のパーティーで演奏されました。
特にストーリーとは関係がなく「独立した巨大な余興(ディベルティスマン)」として上演される非常に豪華なフィナーレです。
この楽曲は非常に素晴らしいのですが、
リュリの不満も垣間見える楽曲でもあると思われます。
つまり、モリエールとしては音楽は所詮演劇を盛り上げる添え物であって、
あくまでも主役は演劇である。
だから音楽がしゃしゃり出てくるんではない。という考え方です。
一方、リュリはイタリアから輸入されたオペラを見てストーリーも音楽で表現できるのではないかと考え始めました。
さらに、モリエールの演劇は基本的に喜劇ですが、
音楽の表現には悲劇の方がより都合がいいのではとも。
しかし、フランス語がオペラに合っているかはリュリ自身も手探りの状態でモリエールの舞台を見ながら
いかに自然にセリフを音楽に乗せるかを研究しておりました。
町人貴族は大ヒットしましたが、二人の関係性にはひびが入り始めます。