甘霧庵

ジャン=バティスト・リュリ その67 いよいよリュリの凋落がはっきりしてきました。辛かったろうに。

皆さんこんにちは。

甘霧庵でございます。

さて、リュリ最高傑作になりましたオペラ「アルマイド」は一応成功を収めました。

しかしながら、初演が行われたのがパリのパレ・ロワイヤルでした。

もし、この頃ルイ14世の寵愛を受けていたら初演は王の居城であり、

迎賓館の機能もあった「ヴェルサイユ宮殿」で初演が行われていたと思われます。

ルイ14世はあらゆる方法を使ってフランスの権威を周辺国に示しておりました。

リュリの作曲した作品は国の内外に王の権威を示すには最適な作品で

本来なら「ヴェルサイユ宮殿」で初演をして、

大金を投じて舞台装置を作り

各国大使や有力貴族を招待して華々しく初演したことでしょう。

かつてのように国王の寵愛が欲しいリュリは

何とか自身が作曲し指揮する姿を国王に見ていただきたかったでしょうが

それはかなわぬ夢となってしまいました。

ちなみに作品自体に非常に興味を持っていた国王は

リュリのいないときに「アルマイド」を鑑賞していました。

このときのリュリの心境を慮ると何とも言えぬ虚しさを感じてしまいます。

あらゆる作曲家のなかでもこれほど権力に固執し

権力を握ったがゆえに凋落してしまった作曲家はちょっと見当たりません。

ひょっとすると歴史に埋もれた作曲家はいるかもしれませんが。

画像

Jean Louis Roullet / After ポール・ミニャール – http://www.muzeocollection.com/fr/oeuvre/o390633, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=454547による


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