甘霧庵

ジャン=バティスト・リュリ その68 悲劇、その時が一歩、また一歩と近づいてきます。

皆さんこんにちは。

甘霧庵でございます。

さて、皆さんは肛門瘻(こうもんろう)という病気をご存知でしょうか?

簡単に言いますと「痔」です。

ただし、かなり症状は深刻で肛門の内側に穴が空いてしまい

そこから細菌などが入り込んで入り込んで化膿してしまう病気です。

症状としてはかなりの痛みを伴うみたいです。

現代でも治療となるとごく初期でしたら薬で治すこともできますが、

一般的には手術をするようです。

この肛門瘻に1680年の半ば頃からルイ14世は苦しみ始めました。

当時の医学水準では不治の病に近いものでしたが、

王の執刀医シャルル=フランソワ・フェリックスは、

数ヶ月間にわたり貧民や囚人を使って「練習」を重ねた末、1686年11月18日に手術を敢行しました。

 当時は麻酔がない時代でしたが、王は悲鳴一つ上げずに耐え抜いたと伝えられています。

この手術の成功は、王の権威を象徴する出来事として大々的に祝われました。

もちろん、寵愛を受けたいリュリも回復祝いとして傑作「テ・デウム」を作曲します。

これが悲劇の始まりです。

ルイ14世はこの手術後、

驚異的な回復を見せ、

再び馬に乗って狩猟に出かけられるまでになりました。

これが「太陽王」の絶対的なカリスマ性をさらに高める一因となったのです。

画像

シャルル=フランソワ・フェリックス・ド・タシー(1635-1703)、ルイ14世の侍医。

Par Peintre non identifié — [1], Domaine public, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=59401377


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