皆さんこんにちは。
甘霧庵でございます。
さて、1686年1月8日パリのフイヤン教会 (Église des Feuillants) にて、
ルイ14世の快気祝いとして
150人もの音楽家を集めた大規模な演奏会が執り行われました。
そこで指揮をしたのは我らがジャン=バティスト・リュリ。
国王の列席は叶わなくとも
いい演奏会をすれば再びご寵愛を得られるかもしれない
そう意気込んで指揮台に乗ったことでしょう。
演奏されたのは「テ・デウム」
しかしながらこの演奏会のために新たに書かれた曲ではありませんでした。
実は遡ること10年。
リュリの長男の洗礼式で演奏された曲でした。
そんな私的な曲を国王の回復祝いに使ってもいいのでしょうか?
そこにリュリなりの多少小狡い思惑がありました。
「 テ・デウム」とはラテン語で“Te Deum laudamus”(神よ、私たちはあなたを称えます)の最初の部分です。
ただし、多くの作曲家が作曲した「レクイエム」や「ミサ曲」などは歌詞が決められていますが、
「テ・デウム」に関してはそこまで厳格に歌詞が決められているわけではありません。
お祝いしたい時に神様に感謝する内容を聖書から取り出し、
そこにお祝いムードを盛り上げるメロディーをつける
作曲家の腕の見せ所なわけです。
この「テ・デウム」の歌詞の誕生にはちょっとした逸話があります。
また次回。
画像
Vatican Reg. Lat. 11, fol. 230v (Frankish Hymnal, mid-8th century)
「バチカン図書館が所蔵する、元・スウェーデン女王コレクションの、ラテン語写本第11号」
By Anonymous – Vat. Reg. Lat. 11 fol. 230v digi.vatlib.it, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=75789287