皆さんこんにちは。
甘霧庵でございます。
さて、これまで数々の忠臣蔵が制作されてきましたが、
このシリーズでも何度か登場しました1985年の「忠臣蔵」が私はお気に入りです。
その中でも西田敏行さんが演じた垣見五郎兵衛(かきみ ごろべえ)さんの件と
伊吹吾郎さんが演じた土屋逵直(つちや みちなお)さんの件、
この二人は実在の人物ではありますが、
出来事としては完全な創作です。
そんなシーンにこの豪華俳優を使うなんて贅沢の極みです。
おそらくお二人とも出演時間は1分ほどではないかと思われます。
そして、私が一番好きなのは吉良上野介の最後のシーンです。
演じていたのは当時72歳の大俳優森繁久彌さん。
最後、炭小屋で発見されるシーンでは悪びれたり
オドオドしたり、
震え上がって命乞いをしたり
そんな弱い吉良を全否定し、
小屋の中から堂々と出てきて
雪積もる中庭で四十七人の赤穂浪士に囲まれながらも
見事な舞(有名なあつ森の舞)を一舞したのち、
一閃、命を絶たれる。
あまりにも堂々とした最後を演じました。
このシーンのアイディアは森繁さん自身のものだったと言われております。
そもそも、浅野内匠頭とのやりとりも
決してネチネチとした陰湿ないじめをするのではなく。
静かに冷徹に理を整然と問題点を指摘する。
そんな武士として知識人としての吉良を演じた名俳優だったと思います。
画像
1954年の森繁久彌
映画世界社 (Eiga Sekai Publications, Inc.) – 『映画ファン』1954年11月号、映画世界社、1954年、p. 28Magazine for Japanese Movies “Eiga Fan (Movie Fan)”November 1954 issue, Eiga Sekai Publications, Inc. 1954 , p. 28, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=168953214による