皆さんこんにちは。
甘霧庵でございます。
さて、私は天才的な鈍足です。
その上、天才的に体力もスタミナもありません。
ですから、安易に走ることはしません。
そんなことをしたら、ゴール直前でぶっ倒れてしまいます。
私の好きな「ワイルドスピード」でも言ってました。
若いドライバーがちょっとタイミング早くターボをかけたら、
ライバルのベテランドライバーが「早いな。」
とボソッと呟きます。
その心境です。
できる限り早足で歩きます。
ただ、この早足も体力もスタミナも消耗します。
しかし、ここで休むわけにはいきません。
ここでへばってしまうと遅刻届で恥をかいてしまいます。
苦しみの中で、
かすかに遥か彼方に校門が見えてきました。
当番の先生が校門で待機しています。
あの先生が校門を閉める前にあそこをくぐらなければなりません。
よし、時は来た。
今こそターボの時だ。
私はほとんど残っていない体力とスタミナを全開にして走り始めました。
霧雨が顔を濡らします。
涙か汗かよだれか鼻水かさらに顔を濡らします。
どんどん校門が近づいてきました。
先生の咆哮が聞こえてきます。
「オラ、もうすぐ遅刻だぞ。」
「もっと、速く走れ。」
私は歯を食いしばり、ダッシュをします。
そして、無事校門を通過。
そして、先生の賛辞
「よし、お前までがセーフ。」
振り返ると何人かが校門の外でがっかりしていました。
勝利です。
続く。