皆さんこんにちは。
甘霧庵でございます。
さて、1660年前半、リュリはその生涯においてかけがえのない出会いをします。
その一人がイタリアのオペラ作曲家であるピエトロ・フランチェスコ・カヴァッリです。
彼の音楽に触れた若きリュリはオペラの作曲の仕方なんかを吸収します。
そして、さらに大きな影響を与えたのが、
俳優であり劇作家であるジャン=バティスト・ポクラン(Jean-Baptiste Poquelin、1622年1月15日 – 1673年2月17日)通称モリエールです。
彼はピエール・コルネイユ、ジャン・ラシーヌとともに古典主義の3大作家の1人です。
悲劇には多くを残しませんでしたが、鋭い風刺を効かせた数多くの優れた喜劇を制作し、フランス古典喜劇を完成させました。
ただ、自筆原稿や手紙は見つかっていないようです。
しかも、南仏修業時代のモリエールの署名とされるものには同じ筆跡が一つとして無いなど、
その生涯、特に青年期に関しては不明な点が多いそうです。
彼は極めて裕福な家庭に生まれ育ち、
青年期に演劇を志して劇団を結成するも運営に失敗。
パリから逃げ出すように13年間の南フランス演劇修業の旅に出ます。
修行甲斐あってパリ帰還後に大成功を収め、
自身が率いる劇団はフランス国王の寵愛を獲得するまでに至りました。
続く。
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https://www.parismuseescollections.paris.fr/fr/musee-carnavalet/oeuvres/moliere-1622-1673-dans-le-role-de-cesar-de-la-mort-de-pompee, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=631410による