皆さんこんにちは。
甘霧庵でございます。
さて、リュリの音楽家の生涯でパートナーとも言える人物モリエールさんのご紹介の続きです。
1643年モリエール21歳の時です。
彼は家業を弟に譲り、
6月30日に彼の恋人で女優としてデビューしていたマドレーヌ・ベジャールの母親マリー=エルベの家にて、
劇団結成の契約書に署名が為されました。
かなりマジだったんですね。
マドレーヌは女優だったので座長(つまりお芝居では主役をはる)、モリエールが副座長格に就任しました。
しかし、座員はマドレーヌの兄ジョセフと妹ジュヌヴィエーヴ、そしてモリエールの他数名。
しかもプロの俳優はマドレーヌだけという有様で、残りの者はモリエールを含め全員演劇は素人であったそうです。
そのためかマドレーヌが好きなお芝居を選び、好きな役を選んでいたそうです。
そして気合の入っていることに、
契約書には、「座員が脱退する場合には初舞台以前なら3000リーヴルの罰金、以後なら4か月以前に届け出を必要とする。なお違反した場合には全財産没収」とありました。
あるボートレース好きの女優さんがおっしゃっていました。
「情熱はあるが勝率はない。」
そんな感じのする劇団の立ち上げになりました。
画像
マドレーヌ・ベジャール
不明 – inconnue / peinture sur marbre, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=3324838による