皆さんこんにちは。
甘霧庵でございます。
さて、受験会場から出てきた彼女の第一声は「ダメだった。」
皆さんも経験あるとは思いますが
受験した本人には受験直後に結果がわかる時があります。
「これは合格したぞ」と思ったときは
大概合格しておりますし
その逆も真なり。
受験会場から出てきた彼女は
その逆の状態です。
彼女の母親も彼女の友人も私も
彼女にかける言葉がありません。
そんな中裏切者が出ます。
彼女の友人が「じゃぁ、私行くね」
そして受験終わりの受験生でごった返す校門に消えていきました。
残された彼女の母親と私は互いに助けてオーラを出しながらも
どうすることもできません。
その時、
彼女がポツリと
「帰ろうか」
その言葉に促されるように彼女を先頭に
彼女の母親と私は車に向かいました。
車に向かう途中
彼女の母親は口を閉じたまま
腹話術のように
彼女には聞こえない程度の小さい声で
「今日、うちに泊まって」
私は絶句しました。
そんなこと無理です。
私も同じように腹話術で
「さすがにそれは無理です。」
彼女の母親も引き下がりません。
「お願い。晩御飯は美味しいもの作るから。」
私は全力で断りました。
彼女の母親はその後、
急にだんまりを決め始めました。
ただ、不敵な笑みを浮かべていました。